徒然書評~ビブリオバトル水無月の陣~

6 月17 日に行われたScienthrough 主催阪大ビブリオバトル第13 回の模様をここにお送りしよう。今回、見事チャンプ本に輝いたのは『森へ たくさんのふしぎ』。本書は、今は亡き写真家星野道夫氏の写真絵本。南アラスカからカナダにかけて広がる原生林の光景に、冒険者は息を飲み、海から森の深部へと誘われることだろう。(映画『アバター』の世界ではなくて、もちろんホンモノである!)しかし、そんなに見とれていてばかりいると、作者とともに、「森のこわさ」を思い知ることになる。知らない間に周りを獰猛なクマに囲まれて…!? 森の中では人間は「自然」と区別される特別な存在ではない。森のなかでは、木々や動物たちと私たちは、ほとんど同じ存在に等しいのだ。森のさらに奥に進むと、ネイティブ・アメリカンたちが残した、巨大なトーテムポール群が突如として出現する。「文明」への誘惑は、森を人間から遠いものにしてしまった。動物と人間が渾然一体化した姿で刻まれているトーテムポールは、森ととも 他に、5 票を集めた『JTB 時刻表』は、発表者による「時刻表の楽しみ方」の提案が秀逸。お節介で暑苦しい書店員の奮闘を描いた『上京花日』は、社会人からの支持を集めた模様。実践例から学ぶ問題解決には『ワンランク上の問題解決の技術《実践編》 視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ 』を。

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